チームワークという言葉があります。これは和製英語でそのまま使われていますが、このTEAMとは、「Together Everyone Achievement More」の略だといわれます。日本語に訳せば、「みんなで一緒に多くのことを達成していく」という意味になります。そして「work」は、「協働」するということです。
つまりチームワークとは、「みんなで一緒に協働」するということをいいます。
チームワークがいい組織というものは、訳せばみんなで一緒に協働することが上手な組織ということになります。
このチームワークがいいことのためには、個人が好き勝手にバラバラに動いていたらよくなることはありません。みんなが一緒に取り組むために、思いやりを忘れず常にフォローし合って心を一体にして取り組んでいく必要があります。
むかし三銃士の映画で、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」という格言がありました。同様に、みんなで一緒に協働していくためには仲間を思いやるやさしさと具体的に助け合う能力、そして心を寄せ合う一体感などが必要です。
これは個人の能力だけで自分勝手に仕事さえ結果を出せばいいだろうと目先のことばかりやっていてもそうなることはありません。どちらかといえば、自分の目先のことよりもみんなで一緒に取り組んでいる方を大切にし、そのうえで自分の役割がどのようなものであるのかを自覚して働く中でチームワークは磨かれていきます。
もっと言うのなら「みんなで一緒に働いている意識」に自分の意識がなっているかどうか。自分ひとりくらいや、自分はやっているからなどという個人意識はこのチームワーク意識ではありません。
チームワーク意識とは、自分の役割は全体にとってとても価値があることを自覚している意識です。だからこそ自分の存在、自分の働きぶりはとても大切であるという意識にすでに変わってしまっているということです。
自分の影響力や役割を自覚できるというのは、同様に仲間やチームの存在の影響力や役割を常に自覚できているということです。単に職場の同僚ではなく、同じ理念や目的、目標を共有し協働する大切な仲間という意識があるということです。
現代は、自分のことさえやっていけばいい、もしくは余裕がなく自分さえよければいい、もしくは自分の家族を守る単位で精いっぱいということもあるように思います。しかしそれを守ってもらっているのは何か、それは自分自身だけの力ではないことは少し考えてみればすぐにわかります。
自分を守っているのは、周囲の存在であり、家族でもあり、仲間でもあり、会社でもあり、社会でもあり、国家でもあり、世界でもあるのです。その中で自分の役割を果たすために構成したものが、チームの姿です。
チームを大切にできる人は、自分の役割を大切にできる人です。
私たちは、これからの子どもたちのモデルになるようにチームの価値を高めチームを極めていきたいと思います。
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「チームワーク」には、自分は「部分」であり「全体」であるという意識が必要です。「自他一体」の意識と言ってもいいでしょう。そこには「主体性」と「思いやり」、そして柔軟な「一体感」が必要です。これは、「誰とチームを組むか」「課題は何か」ということでも違ってくるでしょう。その都度、そのチームの傾向性と状況に合わせた自己の発揮が必要です。「自分の役割」を柔軟に果たしていけるようでありたいと思います。
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子どもたちはあえて協働という言葉をつかったり理屈を知らなくても自然とその方がいいとチームになっていくのでしょうか。保育におけるチーム保育の考え方は理屈としてもなるほどと思うものですが、それをどう活かしていくのかというのは子どもたちの姿から学んでいった方が早いのかもしれません。