森の神様

昨日からフィンランド東北地方のクーサモ町にあるイソケンカイステンクラブに来ています。ここはサウナの本場、フィンランドの中でももっとも王道のサウナを提供するキングオブサウナと呼ばれる完全なるスモークサウナです。

フィンランドのサウナの品質を管理する協会「Sauna from finland」から、本格性、清潔性、リラクゼーション性などすべての項目をクリアした品質証明書も授与されているフィンの伝統のおもてなしを体験できる場でもあります。

私はここのサウナマスターからサウナの本質を学び、本物を体験するためにここまで来ました。サ道のタナカカツキさんにして、「ここが一番のスモークサウナ」であると紹介され遠路はるばると来てみるとまさにこれ以上のものがあるのかと心から感じ入りました。

確かに日本のサウナの聖地と呼ばれる「サウナしきじ」も湧き水と温度、利便性など日本人の水との邂逅に感動しましたがこのイソケンカイステンクラブはもう完全に異質です。

一言でいえば、「森の神様が宿る」サウナといってもいいかもしれません。

かつての私たち古来の日本人は、場に神聖なものを見出してきました。神社の清浄な場にいけば心が洗い清められます。同時にあらゆるものを五感で感じて、精神が研ぎ澄まされていきます。それを「杜」とも言います。そこには必ずご神木があり、私たちを永遠に見守ります。

ここの伝統のスモークサウナはまさに、杜で感じるものとまったく同じものがありました。美しい湖、この一帯がまさに神様の澄まう杜でありここで火や水、土や風、日や月、星々などが見事に調和されまさにその中心に「サウナ」があるのです。

大げさに思われるかもしれませんが、私は「場」を研究する場道家です。様々な場を学び、古来からのイヤシロチを創造することをライフワークにするからこそ感じるものがあります。

3年前に、この5つ星を超えた「7つ星」の場をここまで磨き上げたお父様がお亡くなりになり、今ではその娘さんたち2人の姉妹で家族運営されていますがお話をしているといつも身近に父の存在が見守ってくれているのを感じると仰っていました。

その遺志を継ぎ、ここに森の神様と共にフィン人の魂がキングオブサウナになって生き続けていると思うと不思議な奇跡を想い、とても有難く仕合せな気持ちになりました。

私も帰国後、日本人の魂が生き続ける浄化場サウナを建造しますがここでの貴重な体験を活かして先祖に恥ずかしくないように磨いていきたいと思います。子どもたちに、言葉ではなく心身精神すべてで伝承されていくような場を譲り未来への希望の糸を紡いでいきたいと思います。

ありがとうございました、ご縁に感謝しています。

 

  1. コメント

    日本の神社、仏閣はすべて「イヤシロチ」に建てられていると言われますが、「場」というのは、きちんと管理されないと、その波動が変わってしまうことがあるようです。「サウナ」というと違うイメージがありますが、その本質は「浄化場」なのでしょう。多くの人々の雑念を浄化するには、やはりその場の「神性さ」が重要になってくるのではないでしょうか。

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