人は生き方や考え方でコスト意識というものが変わってくるものです。よく会社でもコスト削減といいますが、どれをコストとして捉えているかはその企業の価値観が決めているとも言います。
ある会社は、人件費をコストと捉えたり、またあるところでは福利厚生や教育費をコストと捉えているところもあります。何を優先するかでコスト意識も変わりますから、このコストをどう捉えているかでその価値観を見ていくことができるように思います。当然、会社は商売ですから純利益を出すために、経営者をはじめそこで働く人たちはみんなで協力していきますがそこには人生の幸福というものも同時にあります。
コストを削減するためにそこで一緒に働く人たちの幸福まで削減してしまうと、確かに会社は利益が増えても全体の幸福感が増えてはいきません。そしてそもそも会社は社會のために存在するものですから、社会全体を幸福にするにはまずは会社から変えていく必要があります。
その時、このコスト意識をどう捉えるかが重要になってくるのです。
世の中には敢えて、教育費をかけることや、福利厚生費をかけること、また理念を実現するために必要な寄り道を味わうためにかける費用などをふくめしっかりと費やしている会社があります。会社の利益とは本当は何か、それを突き詰めていけばコストの本質が変わるのでしょう。
それに時間もまた費やしている一つですから、せっかく一日を大切に過ごすのだからみんなで味わい深い日々を過ごせるようにお金だけではなく自分の労力や費用も出してみんなと楽しんでいる人たちもいます。一日の過ごし方を果敢に自他の幸福のために費やしていくのです。
こうやって何に費やすかでその人の歓び、幸福、周囲との関係も関わってきます。人は費やしたものが報われて対価を得ますから何に自分を費やしているのかをよく考えていく必要があるように思います。だからこそコスト削減することよりも、コストを正しく使うことの方が大切だと思うのです。
一度しかないない人生、子どもたちのためにもこの唯一のいのちを自分の最も大切なもののために費やしていきたいと思います。
コメント
「お金の使い方は、お金の稼ぎ方の三倍以上難しい」などと言いますが、その使い方を見ると、その人の「生き方」も見えてきます。よく、「投資、消費、浪費」に分けられると言いますが、それは、「目的」次第です。「何が必要で、何が無駄か?!」「生かした使われ方をしているか?!」は、苦しくなってから考えるのではなく、使えるときにこそ「生き方」として厳しく見極める必要があるのでしょう。