食生活の暮らしフルネス

今週のはじめから胃腸の具合がわるく、玄米がゆなどで整えています。今回のように調子のわるいのは久しぶりで、日ごろの食生活を見直す必要を改めて感じています。

日本の諺に、「腹八分で医者いらず」というものがあります。これはお腹いっぱいまで食べるよりも、腹八分目程度に抑えて食べるほうが体には良い、そして暴飲暴食を戒めるためのものです。

他にも似た諺がたくさんあり、小食は長生きのしるし、節制は最良の薬、大食短命、腹八分に病なし、腹八分目卑しからず、また腹の身の内というものです。

分かってはいるものの、会食が続いたり、外食が増えるとすぐに食べすぎる習慣がついてしまいます。かつて一汁一采に取り組んでいた時は、食べてもすぐにお腹が空いて腹八分を実感しましたがその習慣が外食続きで失われるとまた食べ過ぎてしまいます。

脳や口や舌で食べるものよりも、実際にはお腹で食べるものが食事であったはずですが現代のような飽食が当たり前の時代は気をつけなければすぐに刷り込まれてしまいます。

この腹八分は科学的にも様々な実験で検証されており、平均寿命を延ばすだけでなく、健康寿命(病気にならない健康な期間)も延ばすといいます。老化が進むなかで、若い時のように消化吸収してすべてエネルギーに還元できるわけではなく、過剰に摂取すればそれを還元するためにかえってエネルギーを使い過ぎて老化します。

生きていく上で栄養上必要としていた食事が、好きなものばかりを食べるようになっていく中で食生活が変わってきました。むかしは飢餓があり、食べたくても食べれない時代があったなど今の時代では想像もつかないかもしれません。人類はどちらかといえば、飢餓の時代の方が長く、それを何度も乗り越える苦労を積み重ねてきたのです。

一時的に飽食の時代で、ありあまる食料があり日本ではそれを日々に大量に捨てていますがそれが健康を害する原因になっているのだからこの問題は文明病でもあります。

この機会に、腹八分の実践を積み、時代の転換期に新しい食生活の暮らしフルネスを試行錯誤してみたいと思います。

  1. コメント

    「口から入れるもの(食事)と、口から出すもの(言葉)をコントロールできなければいけない」という言葉に出会って、何年か前から食事は「腹八分目」に変えました。実際にやってみると、「お腹いっぱい」というのは食べ過ぎであることがわかります。貝原益軒は、「万事にいえることは、十分満足しそれ以上必要がなくなるときが心配の始まりである」と言っていますが、この「満足感」が問題のようです。「もう一口食べたい」という辺りが「欲」に変わる瞬間かもしれません。「少し足りないくらい、少し損するくらいで良しとする」という方がバランスがいいのではないでしょうか。

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