日本人は災害時の助け合いが世界から大変評価される民族であることは有名です。いくら日ごろは他人のようになっていても、東日本大震災の時のようにみんなが災害に遭うと全国民で復興を支え励まし応援していきます。
これはかつての日本人の暮らし方が、災害時に備える暮らしになっているからだと私は感じています。
例えば、御祭りや神事、稲作や沖縄の結のような集まりもすべて災害時に備える暮らしを日々に実践しているように思うからです。
そう考えてみると、日本の旧街道もまた災害時に備えて街道や交通を支える仕組みがありました。参勤交代などで、宿場町を通れば、宿場町の人たちがみんなでおもてなししなければ成り立ちません。敢えて、その機会を繰り返すことで支え合い助け合い見守り合えるような環境を創造してきたように思うのです。
街道の手入れもまた、そこで暮らす人たちによって行われました。美しい街道が軒並みあるところは、一人一人が意識的に美しい暮らしを心がけて手入れを欠かしませんでした。
かつての街道には、今のまちづくりで問題になっている諸問題を解決するためにベンチマークできる実践が多くあります。
敢えて、災害に目を向けること、災害時に備えるために日々の暮らしを整えていくこと。これを先進技術が支えれば、温故知新され新しいまちが創造できるように思います。
徳積スマートシティをブロックチェーンストリート構想で実現してみたいと思います。
コメント
「豊かな国が貧しい国を援助する、余裕のある所が余裕のないところを補助する、健康な人がそうでない人を介助する」これもひとつの助け合いではありますが、「自分のマスクもない中で譲り合い、自分が忙しい中でも他の人を優先し、自分もケガを負いながらケガ人を助ける」という支え合いもあります。「お布施」の本質は「貧者の一灯」にあると言われますが、「徳積み」の本質もこれに近いのではないでしょうか。「大乗的な豊かさ」に切り換えるタイミングが近づいているように思います。