暮らしフルネスとブロックチェーン

ブロックチェーンの基本概念として自律分散型という言葉があります。英語では「Decentralized Autonomous Organization」略して「DAO」とも呼ばれています。このDAOは組織に例えれば、特定の管理者や主体を持たない分散型で非中央集権型の組織のことをいい、一人ひとりによって自律的に運営されている状態のことを指します。

つまり地球のように、また生命のように細胞が自律しながら全体のすべてを協力しあって健康に保っている状態を指します。それを人間社會に例えて一人ひとりが自律と協力をし合うために自立と調和の健康な社會を創造していくようなものです。

私たちは、自分一人ひとりの中にある心の平安や身体の健康を保つことで平和を築き上げていきます。それをそれぞれが真摯に取り組むのなら、世界は平和を維持していくことができるというものです。

私はそれを「暮らしフルネス」で実現できると信じているのです。

今、コロナが出てくるタイミングもありますが、ちょうど令和になってから私たちは調和の時代に入ったとも言えます。人間中心でバランスを崩してしまっている現状を、また調和させていこうとする働きがはじまっているということです。

私が思うブロックチェーンの本質は、この自律分散型を実現する仕組みにあります。誰かによって管理される世の中ではなく、みんなで協力して調和して暮らしていける世の中にする。無理な物質的な豊かさで豊かさを求めるのではなく、みんなで暮らしを充実していく中で真の心の豊かさを実現していく。

人間は「足るを知る」ことができれば、自ずから自立分散に気づくと私は思います。求めては手に入らないと不安になり、さらにさらにと求めては不調和を繰り返して心身も病み、社會も歪にになりました。

私はむかしの田んぼや、日本民家での伝統的な暮らしを通して、本来の理想的な自律分散の世界を観て学び、その豊かさと美しさと仕合せに心から感動しました。先祖たちが築き上げてきた社會、求めてきた社會、残してくれた社會を垣間見て有難い気持ちに感謝の涙が出てきました。

本物の暮らし、つまり先祖と風土がつないでくださってきた真実の生き方ができるのならこの世界はみんなで地球という生命体と共に永遠に仕合せと豊かさを共に享受することができるように思うのです。

ブロックチェーン技術は、まだまだ資本主義の中でひとつのテクノロジーとして使われていますが、私にとっては従来の価値観を換えてしまうほどのインパクトを与えるものであると確信しています。私が提案するブロックチェーンアウェイクニングの意味は「目覚め」です。人類が、仏教の法具の羅網のようにつながりの中で全体が調和することに気づき、そのような生き方や社會に原点回帰することを願い、この新しいIT技術でまずそれを証明してみせたいと思います。

エンジニアが世界を換えるのは、人格を磨き、その磨いた人格で技術を発揮できるようになることです。その本物の技術者を育成し、子どもたちをいつまでも見守れるように場を醸成していきたいと思います。

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