昨日は、土曜の丑の日で全国的にうなぎを食べる人が多かったように思います。私もうなぎが大好きで、炭火を使って白焼きでじっくりと焼いて特製のタレをつくって食べますが香ばしさと滋養で元氣が湧いてきます。
そのうなぎですが、安いもので輸入品、そして養殖、天然とありますが無投薬というものを見かけました。この投薬とは何か、それは抗菌剤を使っているかどうかということです。
食の問題は、農薬をはじめこの投薬残留の事件が発覚するたびに人間のモラルの低さを感じます。それは健康で安全なが抜けていて、売れればいいということが優先されそのことによって信頼というものが失われています。
うなぎでいえば、輸入のうなぎから合成抗菌剤のマラカイトグリーンが基準値を超えて検出されています。これはもともと水カビ病の薬で養殖には使用が禁止されているものです。人間には発がん性があるので食品としては禁止されています。
この抗生物質や合成抗菌剤はあらゆる養殖で使われています。養鶏や乳牛の餌に含まれていたり、生き物にとっては過酷な環境(高密度で汚染、運動不足等)で飼育されるので病原菌が増えたり病気になったりと問題が起きます。これは農業も同じで、すぐに農薬を使って対処していくように養殖でも同様に投薬をして飼育するのです。
それが毎日食べているものの中に残留していきますから、私たちはほんの少量でも日々に食事でこれらの薬を摂取し続けていることになるのです。それが蓄積されることによって私たちも病気になる可能性もあるのです。
ちょうど鹿児島県で養殖時に抗生物質・合成抗菌剤は使用せずに飼育している会社の環境がウェブで紹介されていました。そこでは養殖場責任者の家が養殖場の中にあり24時間鰻と共に暮らしています。霧島のきれいな地下水が豊富にある自然豊かな環境と養殖に携わる者の鰻に対する熱意が無投薬養殖を可能にしたとあります。安心安全にこだわり水を汚さないことを徹底されている工夫があります。
何が大切なのかを忘れないで取り組んでいる人たちは、善いものを後世につないでいきます。目先の利益だけを追いかけて、目的を見失えば因果応報があります。だからこそ、常に目的を忘れないこと、その目的が健康や安心であることは食に携わる以上、もっとも優先するべきものだと私は思います。
私の会社も、無施肥無農薬でむかしの田んぼをしていますし畑などでも農薬を使いません。烏骨鶏の餌も、玄米や雑草、虫たちを与えています。どれを食べても安心で安全、そんな信用や信頼がある社会になってはじめて世の中は豊かさの深い味わいを楽しめるように思います。
子どもたちのためにも、食の問題は私たちの世代のうちに解決していきたいと思います。