人間の意識というものは、変わっていくものです。例えば、資源豊富なジャングルの中や海のそばで生活すると意識が変わっていきます。あるいは、大都市や人工的につくられた場所で生活しても意識が変わります。
この意識というものは、また無意識というものがあります。一般的に、起きているときに持っている感覚が意識で、眠っているというか潜在的に深いところに存在しているものを無意識ともいいます。自律神経や副交感神経のようなもので、意識もまたその深浅や広狭もあるのでしょう。
ただ、どのような意識で日常を過ごすかというのはその人が決められるものです。
昨年、ある呼吸法を深めている方が来られてある体験をしたときに自律神経はコントロールできるというお話をお聴きしました。その方は、真冬でも裸で高山に登頂することができる仕組みを体得されています。
その仕組みを体験すると、無意識と呼ばれるようなものを呼び覚ましてそれを意識の場所で維持することができるというものです。
人間の身体というのは、100パーセントで使うことはできません。脳も10パーセントくらいしか使っていないといいます。身体も制限しながら壊れないように使っています。
私たちは何を削り何をしないか、そしてどこを用いてどう活かすかということをつねに調整しています。まさに意識の世界です。どんな意識で生きていくかというのは、どのような暮らしをしていくかということを似ています。意識を変えるには、暮らしを変えていくのが一番の近道です。
何を優先してどれを大事にし、どういう生き方を実践するかというのはその人の覚悟が必要ですがその覚悟は意識の継続ができるかどうかです。継続は力ありといいますが、継続できることこそ意識を変えることと同じだと私は思います。
時代が変わっても、意識というものは変わりません。戦争がなくならないように、意識はいつまでも継続してそれが存在しています。反対に縄文時代のように、そもそも争いという意識がなかった時代もあります。
今はそんな時代ではありませんが、意識は変えることはできますからここから子孫のためにも意識を醸成して伝道していきたいと思います。