甦生の伝承

今日はクリスマスイブですが、日本では日本的に発展したクリスマスを楽しみます。もともとイエスキリストの誕生日とされているこの日に、キリスト教でもない人たちがお祝いをするのは本来は不思議なことです。日本人は、和魂洋才というように日本的な精神で海外の異文化を吸収していきます。最近は、吸収というよりただのコピーになっているものもたくさんありますが本当は日本文化がしっかりと基盤にあれば日本はなんでも日本文化の器に乗せられるという包容力があります。

日本人が日本文化を自分のものとして伝承されることではじめて様々な文化の本質を取り入れることができます。そういう意味でも、なぜこれをやるのか、元々これは何かということを大切にしていく必要性を感じます。

話をクリスマスに戻すと、この行事はもともと冬至と深い関係があります。これは古代のローマ時代にミトラ教の冬至の祭日にクリスマスというキリスト教の祭日が重なるようにしたことからはじまります。ローマがキリスト教を採用するにおいて土着の宗教と争わないように調整したものといいます。

実は新約聖書においては、イエス・キリストの誕生日についての記述はないため、イエス・キリストの誕生日は本来は不明です。それをミトラ教の冬至の行事と合わせて今ではクリスマスになっています。なのでキリスト教としてはクリスマスとはキリストの誕生日ではなくキリストの誕生を祝う祭日という定義です。

またこのミトラという神様は仏教とも結びついて弥勒菩薩(みろくぼさつ)となります。これは世界の終わりに人々を救う仏にとして、終末論と救世主を持っている存在ともいわれます。またミトラはミトラスあるいはミイロとも呼ばれそれがミロクの語源だそうです。

太陽が復活するという意味と重ねてあり、元々はすべて太陽信仰があらゆる宗教とも結びついたということでしょう。よくカラスなども使いにでてきますが、これも色々な宗教とも結ばれます。

長い年月をかけてもともとあったものが、様々に融合して今に発展してきました。本来はどの宗教も根源は一つであり、太陽や月、星々などの天体、そして地球の自転を中心にした自然観と結ばれています。

改めて行事の意味を深めつつ、すでに知識として残っているものではなくもともとや根源から甦生を伝承していきたいと思います。

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