息子が関西の大學に入学し、これから一人暮らしをはじめます。あっという間に大きくなって次第に自分の役割をみつけて社會に入っていきます。自分の若い頃を思い出してみると、ただ野心だけがあって早く大人になりたいと焦っていたようにも思います。
競争社会の中で、成功することや勝ち抜くことを考えては他人とは違うことをしようと挑戦していました。今思えば、自分は何者かを早く知りたかったからもしれません。偉人の本や、ビジネス書を読み漁っては世間でいう立派な人や有名な人を目指していたようにも思います。現実とのギャップに苦しみながらも、自分の可能性を信じては色々と試してあちこちと移動していたように思います。
自分というものを知るというのは、人生の大切な一大事です。
このブログもですが、毎日体験したことを振り返って掘り下げて自分と対話を続けていると自分が何が好きで何が嫌いで、どうしたくて何を感動したのかなどがわかってきます。他にも、いただいている恩徳やご縁、またありとあらゆるものへの感謝の気持ちなども湧いてきます。
もう気づけば、新しく生まれてくるものが周囲に増え、同時に亡くなっていくものも増えていきます。中年というのは、その両方を体験でき今の自分がどう感じているのかをより感じやすくなる時期なのかもしれません。
人はたくさん人たちに支えられて生きています。
当たり前の話ですが、水もガスも電気も、そして食材も生活の道具も、勉強も学校も病院もですがどれもが社會を支えながら一人ひとりを助けています。私たちは社會に支えられる御蔭で今のような快適な暮らしを実現できています。
息子の一人暮らしの準備を手伝いながら、一人暮らしといっても多くの人たちに支えられている一人暮らしであることを再実感しました。今ではお金優先で個人主義が強く、孤独や貧しい環境が増えているといいます。これは感謝が循環しにくくなっているだけで、本当はこの日本は水も飲めて島国で親切で環境に恵まれています。
支えられている方を観れば、すべて足りているし感謝を感じればその社會にご恩返しをしたいと思うようになるものです。我々の仕事の本懐は、社會への御蔭様に気づき、その社會へのご恩返しこそが本来の仕事ということなのでしょう。
引き続き、子どもたちが安心して暮らしていける豊かな社會を守る為にも社業を大切に取り組んでいきたいと思います。