昨日、スリランカからアーユルベーダの国立大學の総長や秘書の方が来庵されました。色々とおもてなしをしましたが、日本のむかしながらの暮らしや和食こそが日本のアーユルベーダではないかと再認識できました。
特に秘書の方が興味をもっていただいたのが、先日の十三夜です。日本人は、月に祈り感謝するのかと大変驚かれていました。もともと、私たちの先祖たちは小さな自然の変化にも偉大な関心を寄せ、また日々の暮らしのなかで常に自然への感謝を忘れませんでした。
自然からいただいている恩恵のことを常に忘れず、自然の厳しさに対して謙虚に自分たちを反省していました。
現代では、自分の寿命を削り取るような生活をしているとスリランカの方々も嘆いておられました。時間を急ぎ、日々忙しくし、便利な食事をとり、結局はいのちが短くなっていくことをなぜみんなやるのかと。
私にしてみれば、消費経済の中で搾取構造の環境の中にいるから次第に環境の影響を受けて人々の生活様式も現代の便利なものになりました。日々の小さな心がけや暮らしを磨いていく努力や場数がなければなかなか意識を換えることは難しいものです。
私が暮らしの中でとても助けられているのは備長炭たちです。炭火を通して、丁寧にいのちに接して色々とぬくもりを味わう時間と場。そこに私は喜びを感じます。
昨日もおもてなしはほとんど炭火を使っていますが、そのどれもを私は心とセットに行います。この豊かさは、味にも顕れますし、終わったあとの余韻にも余熱が入ります。
むかしからの知恵や道具、あるいは精霊と呼ばれるものを如何に今の時代でも大切に感じていきていくか。意識した暮らしは、寿命を伸ばし、心の余裕や豊かさを増やします。
これからも心の交流を通して、伝統医療を現代に甦生していきたいと思います。