働き方の智慧

IT産業で働く人たちのうつ病は他の産業の2倍ほどになっているともいわれます。もともと深夜まで働き、太陽も浴びず運動不足で食生活も不規則、過剰なストレスに目や指先、肩ばかり酷使すれば血流も悪くなり脳の疲労も蓄積していくことはすぐに予想できます。それが働き盛りの30~40代のときにちょうどピークに達し、そこから精神を病み休職するという流れです。

もともと私たちの身体は健康を保つことで最大のパフォーマンスを発揮できます。それは肉体的にも精神的にも自律神経的にもすべてが調和した状態を維持するということです。

そのために、身体を動かし、よく食べよく寝て自然のリズムを味わいよく笑い楽しく元氣になっていることが大切です。人とのつながりもまた、心の安心につながります。

少し前の時代に、「24時間戦えますか~」と栄養飲料のCMがありました。あれを飲むと一時的に興奮状態になりましたが、そのあと数日間ずっと疲れが出続けたものです。そもそも人間はロボットや機械ではないから連続して休まずに働き続けることができません。人間は休息をとることで、全体調和のバランスを取ります。特に、あらゆる器官はいつも働き調和に努めていますから休みを交代でバランスよくとっています。心臓についても、あれだけ一生産まれてから止まることがなく働き続けるものでも心臓のゆらぎといって呼吸し吐き出すときに休みをとっています。

休み方や食べ方、眠り方、暮らし方を社会人になる前に生活習慣の自立の発達の最終段階として大学などで學ぶことが必要な時代になっていると感じます。

それだけ現代は、働き方が変わり仕事の質も変わり、生き方にも大きな変化を与えているからです。病気は、大切な人生を変えるサインでもあり、自分という大切な存在に気づくチャンスでもあり、健康で幸福に生きるためのヒントになります。

暮らしフルネスは、そういうことが総合的に智慧として集合した生き方の実践です。子どもたちには一生、健康で幸福に過ごせるように日本人の先人たちが紡いできた暮らしを伝承していきたいと思います。

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