色々と仙人を深めていると、古代インドのヨガに辿り着きます。古代インドのヨガは、現代の一般的な身体を調えていくヨガ教室などのヨガとは異なり仙人に達する一つの道です。
有名な人物には、「パタンジャリ」という方がいます。この方はインドの古典哲学者で紀元前200~400年頃に生きていたとされている伝説的な方です。ヨガの経典「ヨーガ・スートラ」の著者として知られていて、今でもこの経典はヨガの実践と哲学を統一的に解説したものとして大切にされています。
これらの時代の仕組みは2400年以上経た今でも、まったく古びれずに真理や本質、智慧を語っています。私たちは、新しい知識を増やしていきさも時代が新しくなったように錯覚していますが便利になっていくことを新しいといっているだけで特に新しいものはほとんど何も誕生していません。
仏陀の智慧をはじめ、覚者たちが目覚めて気づいた智慧、あるいは人類が誕生する原初、もっと以前からある叡智や智慧の存在に気づいたことが最初の新しさの始まりであり、そのあとは単にそれを工夫して便利にしてきただけです。
かつての仙人たちはその叡智や智慧を実践を通して活かしていました。シンプルで洗練されたその実践は、人々を驚かせました。私たちは便利な道具をたくさん発明することによって、かつてもっていたであろう叡智や智慧、古代の技術を捨てていきました。誰でもが便利に、特定の修行をしなくても手に入るものの方が確かに欲望をかりたたせられます。しかしその代償として、かつての叡智や智慧や技術を使えなくなりました。
現代でもその叡智や智慧や技術を持っている人が仙人であり、それは便利さを手放し、真理や神秘を体現して古代からの技術を伝承している人たちです。
スリランカに訪問しますが、数千年も前から同じような生活を森のなかで行っている人たちはきっと仙人の技術を暮らしの中で維持しているように思います。子どもたちに叡智や智慧や真の技術を伝承していくためにも、私自身の色々な刷り込みを取り払い、学びの削除をしてきたいと思います。