甦生の仕組み

現在、古民家甦生に取り組んでいますがいつもこれが最期と取り組んでいますが気が付くともう何軒も取り組んでいます。いのちがあるものをいのちがあるがままに甦生するのは、自分のいのちもそこに使い切っていきます。別の言い方では、真心を全身全霊で用いるため心身気力を膨大に使うため疲労もかなり出てきます。

私の場合は、家と同期して家の気持ちになって取り組みます。家がそうしたくないと言えば、家に合わせて工夫する必要があります。また家をどう尊重しその家の徳やすばらしさを発揮できるかを見つめては家が引き立つように配慮していきます。

その分、職人さんや業者さん、周囲とのやり取りも大変になります。家の声を伝えているだけでも、周囲からすればそれはあなたの思い込みではないのかや、個人的な主観や趣味で意見を述べているのかと勘違いもされるものです。

物として扱わず、いのちとして取り組んでいるからこそそれが弱く脆いからこそ壊れないように痛まないようにと心を砕きます。また同時に、今までのものを別のお役目として甦生させていきますから特にそれが単なる住居ではなくお店などの目的に代わる場合はさらに治し方が異なります。

以前と同じに修復したから甦生したのではありません。今を生きる同じ時代を歩む存在として未来へ向けて一緒に変化することが甦生です。

一つの役割が終わり、新たな生や場を生き次の役割が担えるように手助けするのです。

家が喜ぶように甦生に取り組んでいきたいと思います。

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