日新

カグヤでは定期的に、円会イベントという理念を体現する実践的な学びを行う機会を設けている。先日、カグヤで会津若松にて社内研修を行った。

これは内省と実践により自らを深めそして修めることを日常と非日常の行間に見出していくためにとても大切なことだとして継続している理念のひとつ。

生きていれば、自然と様々に進化成長していく。

同じ日は二度と来ることもないし、また同じ日が来ることは永遠にない。

だからこそ一期一会の念を持ち、日々を新たにしていくと誓い今を生き切る。
これは私の在り方そのものだし、生き方そのものと定義している。

私が人生の座右の書にしている論語「大学」に「誠に日に新たに 日々新たに 又日に新たなり」がある。

これは今日の実践は昨日のものよりも新しくなり、明日の実践は今日よりも新しくなるように日々、自己修養していくということ。中国の殷の湯王は、これを盤、つまり洗面器の器に彫りつけて毎日の自誡の句として内省を行っていたとある。

今というものに感謝できるということは、過ぎ去るということの本質を理解しているということだと私は思う。変わらない日がないということを戒めることだと私は常々考えている。

つい生きていると、何も変わっていないと信じたいのが人間だと思う。しかし、どんなに何も考えていなくても時間は変わるし時代も環境も変化していく。大きな河の流れのように、たとえ悠久に見えていても決してその流れは同じではない。

だからこそ、自らは大いなる宇宙の理の流れにいることを自覚自念して、二度とないこの「永遠の今」には受け身に流されずに掴んでいたい、ブレずに気付きたい、変化成長を繰り返していきたいと命を籠めて編み込み念じることができるのだと思う。

今回は、そういう学びに繋がるようにと祈念し、会津にある「日新館」にて宿泊し、坐禅、弓道、茶道、論語の講和など各道の講師から体験を通じて学ぶことができた。

どの話も、講師の方々の日常からお気づきになった等身大でとてもシンプルにされた和の精神や道を歩む入口に於いての心構えなどを丁寧にご教授いただくことができた。あの会津の懐場にある脈々と受け継がれる人材育成に対する理念、「故郷を思い、日本の未来に貢献しようとする使命感」、そのどれも会津武士道が基徳になっていることが伝わり体験を通して心が震えました。

本当に有難うございました。

とても充実した2日間で、たくさんの新たなご縁と学びの機会に感謝できた素晴らしい内容になりました。本気で打ち込む人には本気の休み、志に生きる人には志の休み、命に感謝している人には命に感謝する休みを。これはカグヤの理念の基盤軸でもあります。

自分の人生の本気スイッチをONにしている生き方は、常にこういったあり方に戻るのだと私は思う。

子どもの未来に、どれだけの自ら理念を修め、信念を磨き、自らを陶冶し修めるかはカグヤ道の永遠のテーマだし、世界標準になるための当然の通り道。

これからもそういった一つ一つのご縁を噛み締めながら歩んでいこうと思う。

最後に、研修中にとても嬉しいことがあった。

会津にて、志をともにする同志が私が日新館へ来ていることを聞いてわざわざ尋ねてきてくれました。もう5年ぶりになりますが、お互いに理念信念を貫く生き方を確認できました。お心遣いと大切な思いの贈り物、会津「氏郷米」も本当にありがとうございました。お気持ち、よく伝わりました。

論語にある、

「朋有り遠方より来たる亦、楽しからずや」

ふと、遠方から同志がそれぞれの道を一期一会に確かめ合う。

本当に感動する出会い、そして感動する魂。

私はこういう生き方はこれからも真摯に大人のモデルとして子どもたちへ優しい眼差しと強い背中で力いっぱい語っていきたいと改めて深く念じる。二度とない人生、二度とない自分、何よりも輝いて生きていくこと。子どもたちの本気を引き出せるような環境をもっと楽しく明るく元気に用意していこうとまた勇気と活力が漲ってきました。

会津との一期一会、何より本当に有難うございました。

感謝深拝

  1. コメント

    「一期一会」、大変素晴しい言葉とわかりながらそれを自分の中で大事にすることも実践する事もまだまだ出来ていないと反省させられます。
    親でも友人でも仲間でも今日一緒に生きる事が出来たとしても明日は約束されていない、
    そういう意識で今日を送る事が出来たらやはり豊かな一日だと思います。
    又、明日になれば今日が過去になっているわけで、
    その中でもブログにもありますように日が新たになるという事は、自分自身の心の中も新たでなければならないのだと思います。
    今日やった事が明日には間違った事になっているかもしれないと、常に自問自答し前を向き歩いていけたらと思います。

  2. コメント

    自分の置かれている環境とは実は本当に、一日たりとて同じ日が無い、自分に与えられている
    ギフトなのだということをもっと感じないといけないなと思いました
    考えなければ、日々はあっという間に過ぎてしまい、自分が本当に気づかないといけないことまでも
    通り過ごしてしまっているのではないかと思うと、本当に勿体無く思いました。
    どう感じ取るかは自分次第。
    今日があり、明日がある。その日、その日にどんなドラマを感じ取ることが出来るだろうか自分に
    問いかけながらも、日々を大事に過ごし、小さな物事も大いなる出来事として捉えることが
    出来るようにしていきたいとおもいます。

  3. コメント

    自分自身が今という瞬間をどのように生きているのかを考え直す機会となります。
    人として正しい道を歩んでいるのか。その日を精いっぱいに生きたのか。
    方向性とそれに対する自分の向き合う姿勢を思うと、
    亡くなった父親の存在を思い出します。
    父親に恥ずかしい姿を見せたくない。
    父の名誉の為にも人の正しい道から外れないように生きていきたい。
    父の顔を思い出す時、日を新たに考え直す機会であることに気付きます。
    毎日父親の顔を忘れずに思い出せるように、手を合わせることを
    大切にしていきたいと思います。

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