昨年は、稲が穂イモチ病にかかり収穫がうまくいきませんでした。今年は古代米(紫米)に挑戦しています。この古代米とは、稲の原種である野生稲の特徴を受け継いでいる米のことです。
もともと野生型の稲の種子は褐色や黒紫などの色がついているものが多いのですが、人が栽培することによって無色(白色)の種子へと変化していったと言われています。
このことを「栽培化」といって現在の稲は、この栽培化によって白く粒そろいで栽培しやすい性質になってきたとのことです。野生化と栽培化の差とは、どのようなものでしょうか。その差を看取る予定ですが違いを視るより同じものを探したいと思います。
以前から野生種をそのままに育ててみたいという気持ちもあり、今回は野生種を野生種のままに育てていくための挑戦を自然農の畑で行う予定にしています。
畑の一部に、水が溜まっている場所があり、その場所をうまく活用してそのまま野生で育ててみるときと、庭のビオトープで栽培しているものと比べてどうなるかも見ものです。
昨年の失敗を、今年のテーマに換えて学んでいくということは楽しいことです。ちょっとやそっとではへこたれないというものは、稲や米、その他の野菜と同じで、曲がりくねっていても最終的には天に伸び、実をつけ、種になるのが自然です。
自然農では、曲がっていた方がより生命力が強いと言います。曲がりくねるのは、思った通りではなく順応してでもへこたれないで諦めないで遣り切ったいのちがそこにあるからでしょう。
今年の古代米は、原種と栽培種というものを考える上で興味深い時間を過ごせそうです。
古代米は、一般に、生命カが極めて強く、荒れ地で無肥料・無農薬でも丈夫に育ち、干ばつ・冷水などにも強い性質を持つと言います。
そもそもの姿から、現代の姿を学ぶことは、種のグレートジャーニーを味わうことです。久高島に訪問してルーツを辿った旅も、今年の挑戦で実になっていきます。人生にはまったくの無駄がない。それを感じつつ、新たな挑戦を楽しみたいと思います。
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新しい挑戦というとこれまで、全く触れたことのない分野に挑戦することのように思っていましたが、そうではなくやってみて改善していくその過程もまた挑戦なのだと感じました。そう考えてみると気づいたことを日々改善していくことも挑戦の連続なのだと感じます。気づいたことを見逃し、後で大きな挑戦として勇猛果敢に取り組むのではなくコツコツ取り組むことを大切にしていきたいと思います。
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自然には「逃げ」も「焦り」もありません。どんな環境にあっても負けないで、自分の生命を諦めない姿がそこにはあります。干ばつや大雨のような異常気象でも生き切るために、永い永い時間をかけ、革新し続けてきたのでしょう。たとえ荒地であろうとも、その種の落ちた場所で、与えられた環境の中で実ろうとする、その姿勢に学びたいと思います。
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自分自身の命も、原種の部分とまた、混ざり合った部分と両方があると感じます。
それぞれの命が与えられた環境の中で奏でる声を聞き過ごさずに、答えて行きたいと思います。