「好きこそものの上手なれ」という諺があります。
これはどんなことであれ、その人が好きであればすぐに上達していくという意味で使われます。好きなことは、やらされるのではなく自らがやっているのだから発達が善くなり上達するということでしょう。
しかし一般的に人は元来は怠惰にできていますから、好きなことは何もやらないことだといって好きなことが次第になくなっていくようにも思います。
ここで好きになるということがどのようなことかを深めてみます。
好きになるというのは、自分で好きで居続けるための努力がつきものであろうと思います。好きになるコツを掴んでいる人は、努力していることに気づかないだけで必ず努力は行われています。つまりは好きというのは好きでいることをやっているから好きになるのです。
この好きというのは、何もしないから好きなのではないということです。毎日毎日、四六時中、好きなことを維持するにはその陰で大変な努力が動いています。上達というのは、欠かさない練習によって得るものですからやったらやらなかったりではなく常にやっているから好きでいられるのです。
それはまるで養分を吸い上げていく植物のように、もしくは生きものたちの呼吸のように已めることはない努力なのです。これらの努力をしていくことが苦にならない、つまりは自分が達したい目標に向かって取り組んでいることが楽しくなっていてはじめて好きだと言えるのです。
しかし好きでいるにも好きになるにも、その前に好きになることを知らないのではいつまでも好きではない、否、「嫌い」だと決めつけて努力を避けてしまうから辛くなるとも言えるのです。
確かにどんなことでも自分には嫌なことがほとんどなのが人生なのかもしれません。寒いと外にでたくないとか、朝早いと辛いとか、評価されるのが嫌だとか、考えるとキリがありません。
そんな理由があったにせよ、それを転じて好きにすることが上達するコツであろうと思います。このコツとは、自分の好きなことにしてしまうことを掴んでいるということです。嫌いなことも好きにできるということかもしれません。
例えば、自分にとって興味がないことがあったとします。しかしそれをしなければ目標に達しないことが先人や先達者の声を聴くと必然であることを自明するとします。その場合は、嫌いなことを好きにならなければなりません。ずっと嫌いなままでは上達することがなく、より一層辛く苦しいだけで伸びていかないからです。
それをどのように工夫するか、方法論から入ればそこには自分の好きな分野に置き換えるというやり方もあります。原則論から入れば、習慣になるまで身に着けたかというのもあります。沢山の場数を増やしていくことでその場数にそって心身に沁み渡っていくのです。
好きになるということは、好きになるまで探求するということかもしれません。私の場合は、これも何かの意味があると感じ取ったり、これは何につながっているだろうと掘り下げていくことで次第に楽しくなっていきます。
好奇心という基本技術があるのかもしれません。好奇心を発揮していくためには、自分の好きなことをやって呼び水にするのも方法のひとつかもしれません。今の遣らないといけないものの中に、別のテーマを持つというやり方もあります。
どちらにしても、努力するということなくして好きになることは絶対にありません。しかしその努力を主体的にするのか受身でやるのかでは努力の本質が変わってしまうのかもしれません。努力の本質とは、生活習慣を変えることだと思います。言い換えれば、自らの意識を変えて心身を新しく入れ替えていくことだと思います。
好きになってはじめて、仕事も向こうから近づいてきますし、真実も、目標も、道理も歩み寄ってきてくださいます。それは人でも物でも、出来事もでもすべて同じく、好きだからこそ相手は自分を好きになって下さるし、物も出来事も好きでいてくださるのです。
相思相愛になるには、それだけ自分から素直に好きだと言えることだろうと思います。これだけ好かれている自分が素直に好きといえないのは、もったいないことだと思います。自分が一番愛する心をもって好きでいることに純真無垢でいることや純粋清浄でいることが好きになるコツでしょう。
そしてその好好を楽しめているとき、理念、志、そして使命を味わっているように思います。すべての今を全てのことを好きでいる自分でありたいと思います。
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好奇心から池袋にある防災館へ行ってきました。好きかどうか、得意かどうかも遣ってみなければ分かりませんが、間口は広い方がきっかけは生まれやすいのだと思います。つい慣れ親しんだことに走りがちですが、遣り方や切り口は違っても取り組む姿勢はいつも楽しんでいたいと思います。
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「嫌いなことは続かないが、好きなことなら続けることができる」と思っていました。しかし、実際には、好きなことでもすぐに飽きてしまう人が結構います。好きなはずなのにそれほど熱中できないのです。そういう人は、何をやっても「続ける力」がありません。好奇心で始めても、すぐに飽きて、また違うことに目がいくのです。好奇心を生かすには、「ものに取り組む」という基本の技術を身につけておく必要があります。この基本力がないと、何をやっても「楽しむこと」もできないでしょう。好き嫌いを言う前に、今の仕事を通して、この「取り組む力」を鍛える必要があると思います。
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塗り絵やお絵描きの好きな我が子は、最近は平仮名もだいぶ書けるようになったため、今では自分で考えたストーリーを絵と字を組み合わせて物語にするまでに発展しています。その楽しそうな姿を見ると、好きが上達のコツというのは本当にそうだと感じます。子どもの自然な姿から自分を見つめ直したいと思います。
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ただただ道を歩むだけの山登りも、ただただ、道を走るだけのランニングも、元々は一番やりたくない、理解できないものでした。しかし、取り組んでみると感じるのが取り組む苦しみよりも、与えてもらえるものが大きいという事でした。いやだいやだと思っていても、それを実行できる自分、実践してみると感じる充実感、積み重なると見えてくる成果、やればやるほどに良いことしか起こらない事実を体験し、継続の意思が強まっています。正の循環をしっかりと捉えて行きたいと思います。