先日、ある人と話をする中で強くなることについて考える機会がありました。
強さについての定義はそれぞれで異なります。それはヒーロー願望などもそうですが、そのヒーロー像もそれぞれです。例えばドラゴンボールのように、常に自分ばかりを強くして自分をバージョンアップして強化していくヒーロー像もあれば、ワンピースのように仲間たちと一緒に強化していくというヒーロー像もあります。
先日、ドラゴンボールで強い敵と戦うときに、主人公の孫悟空は仲間と一緒に戦うよりも一人で戦いたいからともっと強くなりたいといって一人で出ていきました。そしてライバルのベジータもそれでいいとし、自分も一人でやりたいと言いました。この物語は個人の最強を目指しているのです。それに対してワンピースの強さは全く異なります。ワンピースは自分たちの生き方とその絆や夢を生きるファミリーを守りたいわけで最強を目指しているのではなく、仲間たちとの物語そのものを大切にしているのです。
集団や組織で圧倒的な主人公でいたい場合はドラゴンボールを目指すのでしょうが、それぞれが主人公でいる場合はワンピースではないかとも思います。目指す姿も異なりますから、自分が好きな方を選べばいいのですが目的が異なる場合は別の番組を選択してその人がそれぞれに強さと求めればいいのではないかと思います。
しかしこの強さという言葉は、昔から”我が強い”という言い方もあるくらいですから強いというのは我がとても関係しますから真の強さがある人は弱さも強さも受け容れる人になっているのですからきっと無我の境地ということなのでしょう。人間は何のための強さであるのかを省みるとき、誰かのためにの志が偉大であればあるほどに真の強さに近づいていくように私は思います。
私の思う本当の強さとは仲間との信頼です。
なぜならそれが人間の意義だからです。もちろん自分に克つことは自分自身との向き合いですが、社會で克つためには仲間たちとの協働が必要です。人間は社會をつくる生き物ですし、人類は如何にいのちを次世代へと存続していくかが最大の使命ですから本質的には信頼をカタチにして多様化していくことでそれを実現してきたのでしょう。
最後に私が子ども達の未来を思う時、とても示唆がある言葉があります。この言葉がきっとその人らしさを引き出し、子どもたちが安心して自分らしくいきていく道にたどり着くのではないかと思います。これは若い頃、私の人生の価値観を変えた「7つの習慣」の著者、スティーブン・コヴィーが語ったものです。
「強さは、似た者同士の中ではなく、多様性の中にこそ存在する。」
志に従って理念をカタチにして、子どもたちに勇気を与える存在のままでいたいと思います。人類の成熟した未来にあるものが何か、それを見守り続けていきたいと思います。
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どちらも魅力的なところがありますが、個人的にはワンピースのほうが印象に残るシーンがいくつもあります。小さい頃悟空のかめはめ波を真似した記憶がありますが、今の子たちは知っているのでしょうか。アニメのことは詳しくありませんが、世界から注目される日本のアニメの魅力はデザイン性やストーリー、色々あるのでしょうが強さとして憧れるところに共通するものがあるなら、そんな子が育つような環境が求められているのだと、異分野からそう改めて感じます。【○】
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人生は、いろいろな場面で、いろいろな強さが求められます。決して、全戦全勝とはいきませんが、それでも「負けずに生きていく強さ」が必要です。この「負けない強さ」というものも重要な強さではないかと思います。「打たれ強い」「辛抱強い」「我慢強い」「粘り強い」「根気強い」という言葉もありますが、何があっても「志を貫く強さ」が欲しいものです。仲間と励まし合って「倒れても倒れてもまた立ち上がる」そんな「何度でも戦える強さ」を持ちたいと思います。
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完全無欠のヒーローに憧れる気持ちはありますが、そんなヒーローばかりの世界では大半の人がダメ人間となり居た堪れない気持ちになってしまうように思います。それを思うとドジで下品で気弱なキン肉マンの方が却って人間味があって善いのかもしれません。そもそもアニメや物語や歴史など、ある一部を切り取った世界の中で一つの視点にフォーカスを当てなければ「完全無欠」などあり得ないのに、努力すればそうなれると思い込んでしまうのが刷り込みなのかもしれません。道端の一輪の花の役割にもフォーカスが当てられるような視点を持っていたいと思います。
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会社でも夫婦でも登山仲間も、テニス仲間も皆が違う個性です。その中で感じるのは自分が快適に過ごせる為にする努力と、誰かの為にする努力では、育つ強さが違うということです。自分自身はいま、努力の場所を変えることに取り組んでいる最中ですが、取り組む中でも我を育てて我に負ける自分から、周りの存在や繋がりに助けられて継続していく自分へと変化を感じています。ありがたいご縁を大切に受け取らせていただきたいと思います。